ニューヨーク外国為替市場で一時８１円台にまで円高が進む中、Ｇ７（先進７か国財務大臣・中央銀行総裁会議）がワシントンで開催され、為替問題などを協議しました。
Ｇ７財務大臣会議は８日夜、ワシントンのカナダ大使館で今回も非公式な夕食会の形で行われました。その内容はまだ明らかになっていませんが、中国の人民元問題をはじめ新興国が輸出の促進を目指して自国の通貨を安くする政策を取っている現状にどう対応するかなどが議論されているものとみられます。先月に日本が行った市場介入もそうした流れの中ですでに一部から批判されており、会議を前に野田財務大臣はあくまで過度な変動に対応した措置だとして各国に理解を求める考えを明らかにしました。
「長期間にわたって大規模に、一定の水準を目指した介入ではないことをきちっと説明したい」（野田佳彦財務大臣）
こうした中、８日のニューヨーク市場はアメリカの雇用統計が予想を下回る内容だったことから円高は１５年半ぶりとなる１ドル＝８１円台にまで進み、市場は日本の追加介入は難しいだろうと早くも見透かしているかのようです。今回のＧ７は新興国も含めた今後の新しい為替協調体制を議論する第一歩となる可能性もあり日本が自分の事情だけを強調するにはタイミングの悪い会議となっています。（09日11:26）
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