日本航空の最も長い路線で、経営再建に伴い廃止が決まったブラジル行きの直行便が日本時間の２８日、最後のフライトを迎えました。現地では多くの日系人らがその別れを惜しみました。
「日本から１万１５００キロ。まさに地球の裏側まで定期便を飛ばしてきた日本航空。その最後の便がまもなく出発します」（記者）
１９７８年に就航した日本とブラジルを結ぶ定期便。多くの日系人やビジネスマンが利用し、一時は（１９９９～２００１年）週５便が飛ぶほど活況でしたが、経営再建を目指す中で路線廃止が決定し、ついに最後のフライトを迎えました。
「最後ですから、その飛行機に乗りたくて来ました」（乗客の日系人女性）
「我々としても突き放されたというような（感じ）」（日系人男性）
「（ブラジルから）撤退せざるをえなくなりましたことは大変痛恨の極み。皆様にご不便をおかけすることを心よりおわびします」（日本航空・米州支社長日岡裕之さん）
路線廃止では異例となる式典を行った日本航空。「再び鶴丸の機体とともにブラジルに戻ってきたい」と意気込みを語りましたが、およそ７０人の現地スタッフは全員解雇。支店も閉鎖となります。
多くの日系人が母国と重ね合わせた、日本航空の飛行機。再びこの地に飛んでくることができるかどうかは、地球の裏側、日本での経営再建の行方にかかっています。（29日07:56）
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