北海道の旭川空港に向かっていたエアーニッポン機で地上への異常接近を示す警報が作動した問題で、管制官がエアーニッポン機に対し高度を下げるよう、誤って指示を出していたことが分かりました。
あと少し遅れていたら、旅客機墜落の大惨事になっていました。その原因は、管制官の誤った指示でした。
２６日午後１時半ごろ、愛知の中部空港から北海道の旭川空港に向かっていた全日空グループのエアーニッポンＡＮＡ３２５便。旭川空港の東およそ３０キロの上空で、１５００メートルまで降下するように管制官の指示を受け、高度を下げました。
ところが、現場は標高２０００メートルの大雪山系でした。コックピットでは異常接近を示す警報装置が作動し、機長は山に衝突する直前に機体の高度を上げ衝突を回避しました。
当時、旅客機は雪雲でまったく前が見えない状態で、最も近づいた時は山と５２０メートルでした。あと少し遅れていたら、墜落の大惨事となっていました。その後、旅客機は午後２時過ぎに旭川空港に着陸。乗客乗員５７人にけがはなかったといいます。
「ＧＰＷＳ（警報装置）は接近率なんですね、回避の・・・。１分間に５００フィートの接近率だったら鳴らなかったと思うんですよね。これがかなりの接近率だったから、ＧＰＷＳ対地接近警報知が働いた。どの程度接近したのかというのが今後の一番のポイントになる」（航空評論家小林宏之氏）
国土交通省によりますと、原因は札幌の航空交通管制部の３０代の管制官のミスの可能性が高く、運輸安全委員会は２８日にもこの管制官から事情を聞く方針です。（27日22:28）
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