アメリカ・バージニア工科大学の銃乱射事件で、韓国人学生の容疑者は精神面で問題を抱えていたとされていますが、そうした人物に、なぜ銃が売られたのか。「銃の所持」を認めるアメリカ社会で疑問の声が上がっています。
チョ・スンヒ容疑者が銃を購入したガンショップは、宝石やバッグを販売する質店と同居しています。2つの売り場を客が行き交い、事件後も、“アクセサリー”感覚で「銃」を手に取る姿は“銃社会アメリカ”を象徴しています。
「チョ容疑者はどこででも合法的に銃を買えたのです。それが私の店だったことが残念です」(ガンショップの店主)
チョ容疑者は、女子学生へのストーカー行為や「自殺の恐れがある」として医療施設に収容されるなど、精神面で問題を抱えていました。こうした人物に銃を売るべきだったのか。「銃を持つ権利」を主張し、規制に反対するアメリカ人の間でも疑問の声が上がっています。
「精神的に患っていたことが分かっていれば、銃販売に対して『警告』を発するべきだったでしょう。今回の事件が、これに該当するなら銃売買のシステムを改めるべき」(バージニア工科大学生)
バージニア州の法律では、「医療施設などに“強制”収容」されたり、「判断能力がない」と診断された人は、銃を買うことができません。しかし、収容が“強制”ではなく、施設から退院して社会に復帰した場合は銃を買うことも可能で、チョ容疑者は、まさにこのケースに該当した訳です。
バージニア州の議会などでは、メンタルヘルスへの対応を強化すべきとの声が上がる一方、選挙に大きな影響を及ぼす「銃規制」には慎重な構えです。
「銃を持つための権利は認められるべき。しかし、それを持つためのチェックシステムは見直されるべき時が来た」。事件現場からはこうした声が高まっています。(23日09:14)
『日语学习』国际:米銃乱射、「精神疾患と銃販売」で議論
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