フィリピン人などの入国審査をめぐり、東京入国管理局の統括審査官が便宜を図った謝礼として、外国人招へい会社の社長から５００万円余りのわいろを受け取っていた疑いが強まり、警視庁は統括審査官と社長の２人を逮捕しました。
汚職の始まりは、移転される前の東京入管横浜支局でした。逮捕された統括審査官の元では、フィリピン人の入国審査が非常に緩かったと評判になっていました。
収賄の疑いで警視庁に逮捕されたのは、東京・新宿区に住む法務省・東京入国管理局成田支局の統括審査官・小倉征史容疑者（５４）です。
また、贈賄側として東京・渋谷区の外国人招へい会社「パーフェクトインターナショナル」の社長・伊東信悟容疑者（４６）も逮捕されました。
警視庁の調べによりますと、小倉容疑者は東京入管の横浜支局と成田支局に統括審査官として勤めていたおととしから今年にかけて、日本に興行ビザで入国するフィリピン人らの入国審査をめぐり伊東容疑者から便宜を図った謝礼として、あわせて５００万円あまりのわいろを受け取った疑いが持たれています。
警視庁によりますと、小倉容疑者は興行資格を持つフィリピン人を雇いたい飲食店などが受け入れの基準を満たしていなくても、申請を認めるなどの便宜を図っていたということで、小倉容疑者は月々２０万円を伊東容疑者の会社から顧問料として受け取っていたとみられています。
警視庁は４日朝、小倉容疑者らを都内の自宅から任意同行していて、癒着の全容解明を進める方針です。（04日11:26）
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