合成麻薬・ＭＤＭＡを使用したとして麻薬取締法違反の罪に問われた元俳優の押尾学被告に対して、東京地裁は懲役１年６か月、執行猶予５年の有罪判決を言い渡しました。
傍聴席に向かって深く一礼をして入廷をした押尾被告。その左の手首には数珠のようなものが２本つけられていました。判決を言い渡されると、押尾被告は「はい」と小さな声で答えました。
２日朝８時半すぎ、押尾学被告は都内にある自宅を出て東京地裁に向かいました。黒のスーツ姿に灰色のネクタイをしめ緊張した面持ちでした。
押尾被告は今年８月、東京・港区のマンションで合成麻薬・ＭＤＭＡを使用したとして麻薬取締法違反の罪に問われています。
先月２３日の初公判で押尾被告は起訴内容を認めました。
検察側は「再犯の恐れが強い」などと指摘して、押尾被告に対し懲役１年６か月を求刑していました。
２日の判決で東京地裁は「押尾被告は、麻薬使用者との交友関係が深く、麻薬に対する親和性が相当強い」、「押尾被告の法廷での説明は不自然で信用できない」などとして、押尾被告に懲役１年６か月、執行猶予５年の有罪判決を言い渡しました。判決を言い渡された時、押尾被告は「はい」と答え、小さく頭を下げました。
押尾被告は初犯のため、当初から執行猶予がつくものとみられていました。しかし、２日の判決で東京地裁は、押尾被告の「麻薬に対する親和性」、つまり、麻薬に対する常習性が「相当強い」として、「違法薬物との関係を断絶するための環境整備が十分とは認めがたい」と強い表現で指摘しました。再犯への懸念を裁判所が強く持っていると言えます。
押尾被告を巡っては、逮捕された際に一緒にいたとされる女性が不審な死を遂げていて、警視庁が保護責任者遺棄の疑いもあるとして捜査していますが、今回の裁判では女性の不審な死については検察側も追及することなく、また、押尾被告からも語られる事はありませんでした。
押尾被告はカーテンで仕切られた黒いワゴン車で東京地裁をあとにしています。（02日11:32）
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