アメリカのＧＭ＝ゼネラル・モーターズが１日、破産法適用を申請し、経営破綻しました。オバマ大統領は直ちに３００億ド ルの追加支援と、実質的な一時国有化を発表しましたが、課題は山積しています。 「きょうはゼネラルモーターズの歴史に明白な区切りを刻みます」（ＧＭ・ヘンダーソンＣＥＯ） 破綻会見にもかかわらず、「新しい時代の始まり」と繰り返し強調したＧＭ首脳、確かに、破産処理によって負債をはじめ とする過去のしがらみと決別はできますが、今後のリストラは大きな痛みを伴います。 「我々はしぶしぶなった株主として行動していきます。それがＧＭを成功させる唯一の道だからです」（オバマ大統領） 再建後、スポンサー企業がなく、株式の７２％をアメリカ・カナダ両政府が保有するという巨大国有企業。オバマ大統領は 、政府は日常の経営にはタッチしないと言いますが、それでは誰が経営するのかはっきりしていません。 また、これまでに投入した分もあわせて５兆円にのぼる公的資金を、赤字基調の企業がどう返済していくのか、容易なこと はないでしょう。 「きょう発表した措置が、『古いＧＭ』に終わりを告げ、『新しいＧＭ』をスタートさせます。高品質、安全、そして燃費 効率の良い車を作る『新しいＧＭ』です」（オバマ大統領） オバマ政権の方針もあって、ＧＭは再建戦略として、環境対応の小型車生産を掲げていますが、出遅れた苦手の分野、しか も利幅の小さな車種でどうやって勝ち残っていくのか、青写真すら描けていません。 破綻しながらさらに巨額の公的資金を飲み込んだＧＭは、「ガバメント・モーターズ」だとまで揶揄されていて、オバマ政 権は、文字通り厄介な個別企業の問題を抱えて、さらに走ることになりました。（02日11:35）

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