ロシアのメドベージェフ大統領が北方領土を訪問したことを受けて、政府は何らかの対抗措置を検討したいとしていますが、今月横浜で開かれるＡＰＥＣ＝アジア太平洋経済協力会議を控え、ロシアとの関係を悪化させるべきでないという慎重論も出ており、対応に苦慮しています。
「今、適切な措置をどう考えるか、検討していると思います。何を効果的になしうるかと」（仙谷由人官房長官）
仙谷官房長官は、このように述べて、対抗措置については慎重に検討していく考えを改めて示しました。また、仙谷長官は１３日から横浜で開催されるＡＰＥＣ＝アジア太平洋経済協力会議に合わせた菅総理とメドベージェフ大統領との首脳会談について、「行われるのではないか」という見通しを示しました。菅総理は１日夜、「大変遺憾だ」として、何らかの対抗措置を検討する考えを示しています。
ただ、政府内ではＡＰＥＣを前にロシアとの関係を悪化させるべきでないとして、駐ロシア大使の召還などの強硬措置には慎重な意見も出ています。
「メドベージェフ大統領がどんな思惑で訪問されたのかということも、その辺がまだ明確に伝わってきておりませんから、そこらの解明からやっていくのが、いいのではないか」（北澤俊美防衛相）
「経済関係の連携について影響が出るということを、私は憂慮しております」（海江田万里経済財政相）
「根室に末松副大臣には、その島民や関係者の皆様方の感情というものがございますので、これはいち早く行ってもらいたい」（馬淵澄夫国交・沖縄北方相）
沖縄・北方対策担当の馬淵大臣はこのように述べ、内閣府の末松副大臣を北方領土の島民が暮らす根室に、近く派遣する考えを示しました。（02日11:04）
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