ウクライナの大統領選で決選投票を制して当選したヤヌコビッチ前首相の大統領就任式が２５日、首都キエフで行われました。これで、ロシアとの関係改善を目指す新政権がスタートしました。
ヤヌコビッチ氏は首都キエフにある議会で行われた宣誓式に臨み、第４代大統領に正式に就任しました。ヤヌコビッチ新大統領は就任演説の中で、「国家は極めて困難な状況にある。経済発展へ向けて舵を取らなければならない」などと述べ、国内政治の安定や経済体制の再建を最優先に進める姿勢を表明しました。
また、外交政策では「ロシア、ヨーロッパ連合、アメリカなどとの対等な関係を発展させることで最大の成果を得られるようにする」として、親欧米路線を進めたユーシェンコ前政権のもとで悪化したロシアとの関係を改善し、ロシアと欧米の間でバランス外交を取る考えを示しました。
決選投票で敗れたティモシェンコ首相は選挙に不正があったと主張していて、就任式出席をボイコット。また、ユーシェンコ前大統領も姿を現しませんでした。
ティモシェンコ氏は、首相辞任を拒否し議会で徹底抗戦する構えで、ヤヌコビッチ大統領が新内閣を発足させ、安定した政権運営を図るまでには、時間がかかりそうです。（26日10:35）
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