国際的な人権組織、アムネスティ・インターナショナルは死刑執行に関する報告をまとめ、去年1年間の執行数が一昨年よりも減少したと、「死刑制度を採用している国は国際的に孤立している」と訴えました。
これはアムネスティ・インターナショナルのカーン事務総長が27日、ローマで発表したもので、それによりますと、世界で去年1年間に執行された死刑は、一昨年より550件あまり少ない1591件でした。
このうち、執行件数が圧倒的に多いのは中国で、正確な数字は確認できないものの、少なくとも1000人以上の処刑が記録されたと述べているほか、イランで177人、パキスタンで82人などとなっています。
しかし、アムネスティでは、死刑制度を採用しているほとんどの国が、事実を公表していないため、実際の処刑件数はこれをはるかに上回るものと見ています。
その上で、世界の死刑執行件数の9割が、中国、イランなど6カ国に集中しているとして、「死刑制度の廃止が世界的な潮流となる中、執行国は国際的に孤立している」と、改めて死刑制度の廃止を訴えました。(28日05:15)
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