今週末、APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議がオーストラリアのシドニーで開かれますが、司法当局は抗議デモで大量の逮捕者がでることを見越して、「200人の受刑者を一時帰宅させる」という驚きの決定を下しました。
APECの首脳・閣僚会議が開かれるシドニーのコンベンションセンターの会場のまわりは防護フェンスで囲まれています。今回、数千人規模の抗議デモ参加者がシドニーに集結するとみられていて、警察はAPECの期間中、大量の逮捕者が出る可能性があるとしています。
シドニーのあるニュー・サウス・ウェールズ州警察当局は、逮捕者を拘留する監房が不足すると見込み、週末や平日限定で服役している受刑者200人をAPECの開催に合わせて2週間自宅へ戻すよう州の司法当局に要請しました。
「我が州には、週末だけ服役するという『一時服役制度』があります。『一時服役』の受刑者200人を自宅に戻し、空室を用意します」(ニュー・サウス・ウェールズ州ハチスタゴス司法長官)
一時帰宅できるのは、飲酒運転など軽犯罪で服役している受刑者に限るということですが、この措置に一般市民の反応は様々です。
「数週間で出所する人たちだから、かまわないよ」(男性)
「部屋が必要だとしても、受刑者は服役義務を果たすべきだわ」(女性)
APEC期間中、警察には問題を起こした人物を即逮捕できる権限が与えられる一方で、学生などの組織は、あくまで平和的に抗議デモを行うとしています。(04日23:59)
[日语学习网]国际:APEC前に受刑者一時帰宅、理由は
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