裁判員裁判で初めて、「無罪か死刑か」争われる見通しです。鹿児島市で高齢の夫婦が殺害された強盗殺人事件の裁判員裁判が始まり、被告は起訴内容を否認しました。
２日午前１０時に始まった初公判で、被告はスーツ姿にネクタイを着用し、髪の毛をしっかりと分け、身なりを整えて法廷に入ってきました。
この事件は去年、鹿児島市下福元町の民家で、この家に住んでいた藏ノ下忠さん（当時９１）と妻のハツエさん（当時８７）が殺害されているのが見つかったものです。
強盗殺人などの罪に問われている白濱政廣被告（７１）は、金品を奪う目的で２人をスコップで殺害したとされていますが、２日の初公判で白濱被告は、「事件現場と言われる所には一度たりとも行ったことはなく、絶対に私はやっていません」と述べ、起訴内容を全面的に否認し、弁護側も無罪を主張しました。
一方、検察側は、冒頭陳述で「現場で発見した指紋とＤＮＡが白濱被告のものと一致した」と述べ、これを立証の柱にするものとみられますが、２人が殺害されているため、白濱被告に死刑を求刑する可能性があります。
無罪か、それとも死刑か。裁判員が極めて難しい判断を迫られることになる見通しのこの裁判は、初公判から判決まで３９日間という全国の裁判員制度で最も長い日程が組まれています。（02日11:35）
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